介護予防事業におけるうつ病の対策とは

介護保険法の改正が行われて介護予防事業の中にうつ病対策が入れられ、地域で取り組まなければならないということになりました。各市町村は高齢者の生活習慣病の予防を行い、要支援や要介護状態になる高齢者を減少させるためにうつ病の早期発見、そして早期から治療を開始するということができるような地域づくりを行っていくことになりました。地域ではさまざまな器官が手を取り合って高齢者に対する心のケアやうつ病の傾向にある高齢者を早いうちに発見し、相談や健康指導を行い、必要に応じて受診干渉をするなどの対応をすることが求められています。高齢者の自殺が多いとされる地方のうつ病対策は自殺の対策と連動しています。とくに日照時間が短い東北地方で自殺率が高いので以前からいくつかの自治体は取り組みを行っていました。その例として、高齢者に対するうつ病の検査を実施し、可能性のある高齢者を精神科医師と保健師が往診し、自殺の可能性のあるうつ病高齢者を早期に発見し、治療に結びつけているという試みを実施することによって、自殺率の低下につなげることに成功しました。これは積極的に往診し、高齢者の実情を把握した点に成功したポイントがあります。

うつ病になると人との接触が困難になり、生活に難があっても助けを求めることができなくなります。なので様々な自治体はうつ病に関する啓発活動をするとともに寄り合って集まれるようない場を作成し、コミュニケーションの場を設けるという活動をしています。言い換えれば高齢者のうつ病や自殺の対策には相談しやすくて、治療を受けやすいような環境を作ることが大切であり、医療や介護が連携して住みやすい環境をつくるということが大切であるということです。なので今後は医療関係者や患者、そして一般の方に対する知識の普及、医療機関の相互の連携が大切になってくるということです。地域によってはうつ病の早期発見のために、精神科医師と一般のクリニックとの連携の場づくりが少しずつ行われ始めています。

都心にもうつ病の危険性のある高齢者がたくさんいますが、地方と比べて都心は人間関係が薄く、地域社会を作りにくいので積極的に介入するということは難しくなっています。しかし、都心では医療機関の数が多いため、ほかの医療機関にかかった患者からうつ病を早期に発見して支援へつなげていくということが大切です。今後高齢者の数が増大することが目に見えている日本では、高齢者の疾患については精神科を含めた複数の科で総合的に治療に当たる医療が必要になってくると考えられます。なので精神科医師には高齢者の精神疾患に加えて高齢者特有の身体疾患についての知識が求められてくるようになるでしょう。

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